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イグアスの大瀑布
ブラジルは、高所得層は割合豊かな国なので、街は近代的だ。パラグアイとの国境の街、フォス・ド・イグアスは有名なイグアスの滝の近くだ。さっそく滝を見に行く。水量世界最大というだけあってさすがにすごい迫力だ。周りは熱帯林で、色とりどりの蝶がたくさん飛んでいる。観光客が与える餌を目当てにアナグマが寄ってくる。
翌日は川の向こうのアルゼンチン側に渡り、滝を見る。アルゼンチン側は
遊歩道が複雑に張り巡らされていて、観光船も出ている。ブラジルに入ってポルトガル語が全くわからず、苦労していたので、スペイン語に戻り、ほっとする。昨日は暑かったのに、今日は天気が悪く寒いくらいだ。
夜行バスでクリチバへ。ここはバスを中心とした進んだ交通政策で有名な街だ。バス専用レーンや屋根付きの斬新なデザインの停留所等、市内バスの利用を進めるための政策が取られており、2、3両連結のバスが走り回る。街も近代的できれいだ。ブラジルではバスは庶民の乗り物で金持ちは利用しないが、ここクリチバは別で金持ちもバスを使うという。
クリチバから、海岸沿いの街パラナグアへの旧道経由のバスからの景色がいいというので乗ってみる。しかしそれほどの景色ではなかった。

ふたたびバスでサンパウロへ。サンパウロは南米最大の都市で、リベルダージ地区というところには世界最大の日系人街がある。商店街には日本語の看板を出した店が並んでいて、提灯形の街頭が立っていたり、鳥居まである。日本食料理店などに入ると周りも日本人ばかりで日本語を話している。こんな所で日本食を食べていると自分がどこにいるのか解らなくなってくる。しかし最近は治安の悪化などで郊外に移る日本人が多いそうで、かわりに韓国人や中国人が増えているらしい。サンパウロの街はビルが立ち並んでいて、ごちゃごちゃしており、こちらの方が多少汚いが東京のようだ。
もう少し旅行を続けてブラジルをまわってもいいのだが、そろそろ旅行にも疲れてきたし日本へ帰ろうと思う。日系人街の旅行会社へ行き、日本へ帰る日を決めて飛行機のチケットを取る。安い航空会社をいろいろ探してもらったが結局一番乗り継ぎがいいユナイテッド航空で日本まで帰ることにする。その旅行会社で「ユナイテッド航空のオフィスに直接行った方が手数料がかからなくていい」と言われる。手間だけ取らせて申し訳なかったが、親切に感謝してユナイテッド航空のオフィスでチケットを買った。
出発の日まで一週間ほどあるので、リオ・デ・ジャネイロ(リオ)へ行くことにする。リオ・デ・ジャネイロはリオのカーニバルで有名な街で、ブラジルで2番目の大都会でリゾート都市だ。リオではディスコやサンバショーを見に行ったりしてだいぶ金を使ってしまった。さすがブラジルのディスコのノリはすごい。
キリスト像で有名なコルコバードの丘に登ったが、下は天気が良かったのに上は雲がかかって景色が見えなかった。翌日、天気が良かったのでもう一度登ってみる。今度は快晴だった。リオは街の周りをおもしろい形をした丘や、入り江に囲まれていてとても景色のいいところだ。しかし豪華なリゾートホテルとは対照的な、貧しいスラム街も目立つ。ブラジルは王様と乞食の国と言われ、特に貧富の差の激しい国で、ここリオは特にそれを見せつけられる所だ。
日本へ帰るためにサンパウロのコンゴーニャス国際空港へ向かうバスは、渋滞でずいぶん時間がかかってしまった。空港に着いた時には、飛行機が出るまで30分くらいしか余裕がなかった上にユナイテッド航空のカウンターの場所が解らず、迷ってしまった。無事飛行機には乗れたが、割合のんびりしていた旅なのに最後はずいぶんあわただしかった。
10ヶ月間ずいぶん多くのことを経験した旅だった。しかし、日本に帰ってきても、今までの旅では多少感じた違和感を、今回は不思議と感じなく、すんなり日本にとけ込めたような気がする。旅を終えても特に自分自身何も変わっていないような気がする。しかしこれからの人生できっとこの経験が生きてくるものと信じている。