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地図の赤線は自転車で、オレンジはそれ以外での行程。 |
イエメンと言ってすぐにどんな国かイメージの浮かぶ人は、日本にいったいどれくらいいるだろうか? イエメンに出かける前、よく「どこに行くん?」と聞かれて「イエメン」と答えると相手はだいたい「……」と言葉に詰まるか、「砂漠しかないんとちがうん?」などといわれたものだった。イエメンにはもちろん砂漠もあるが、山岳地帯も多いし、緑もわりとある。かつて幸福のアラビアと呼ばれ、アラブ民族の発祥の地と言われており、周辺のアラブ諸国がオイルマネーによって近代化進める中、石油がほとんど出ないため経済的には取り残された。でもその反面、昔ながらのアラブの伝統が残っている国なのだ。
イエメンに行ってみたいと思い始めたのは、もう5、6年くらい前になるだろうか。何かの本で首都サナアの旧市街や、砂漠の摩天楼と呼ばれるシバームの写 真を見てからだった。世界中が欧米の文化の影響を受けて、町並みや人の生活スタイルも変わっていく中で、こんな独特の町並みを持った国がまだあるんだなと思い、その町をぜひ自分の目で見てみたいと思ったのだった。
10ヶ月間の南米の旅から帰って、自分で仕事を始め2年以上が経ち、ようやくやっていけそうな目途がたってきた。このあたりで、前から行きたかったイエメンに行ってみようと思い、僕が行くならやはり自転車で走らなければ、とイエメンを自転車で走ってみることにしたのだった。
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